MS-311×自動はんだ付け装置

導入事例 Case-1

瞬間を捉える...

Milevaシリーズ唯一のSマウントレンズタイプ。MS-311。
自動はんだ付け装置メーカー様からお声がけ頂き、はんだ付け状態を機器の中で観察する 「インプロセス監視」という新たなアプローチでテスト採用いただきました。

「後工程」で見つかる不良

はんだ付けの品質は、コンマ数秒の「濡れ広がり」の瞬間に決まります。しかし、従来の品質管理は、完成後の「抜き取り検査」や「自動光学検査(AOI)」など、すべてが終わった「後工程」で行われるのが一般的でした。 これでは、もし不良が見つかっても、それは既に発生してしまった後。手戻りによる工数や、部材のロスは避けられません。 「不良が発生した後に見つける」のではなく、「不良が発生するその瞬間を捉え、未然に防ぐ」。 そんな理想的な品質管理を実現すべく、ある自動はんだ付け装置メーカー様が「インプロセス監視(工程内監視)」という新たなアプローチに挑戦されました。

「熱」と「距離」という壁

挑戦の鍵は、はんだ付けのプロセスをリアルタイムで監視する「目」=カメラでした。しかし、その設置には大きな壁がありました。 課題①「熱」: はんだごての熱からカメラを守るため、基板の裏面から、最低でも140mmの距離を確保する必要がありました。 課題②「解像度」: 140mmも離れた位置から、直径数ミリのはんだボールが濡れ広がる微細な状態を、果たして鮮明に捉えられるのか。 課題③「スペース」: 既存の装置設計を大きく変えることなく組み込める、小型サイズであること。 これらの難易度の高い要求に対し、弊社の小型Sマウントカメラ『MS-311』が解決策となりました。小型であることはもちろん、専用レンズとの組み合わせにより、140mmの作動距離を確保しつつ、はんだ付けの瞬間を詳細に観察できる解像度を実現。装置への後付けも容易なことから、実機でのテストがスタートしました。

見えてきた「不良の予兆」

テストの結果、カメラははんだが溶け、基板のランドに濡れ広がっていく決定的な瞬間を、鮮明な映像として捉えることに成功しました。 これにより、これまでブラックボックスだった工程が「見える化」され、単なるOK/NG判定に留まらない、新たな可能性が見えてきました。 不良の予兆検知: 「いつもより、はんだの濡れ広がりが遅い」「煙の出方が違う」といった微細な変化を捉え、こて先の劣化や部材の変化といった異常の予兆を検知できる可能性。 トレーサビリティの向上: 全数・全箇所の「はんだ付けの瞬間」を映像データとして記録・保存することで、万が一の不具合発生時も、原因究明が格段に容易になります。

今後の課題Future Issues

今後の課題

  • 照明照明がないので狭隘暗所には照明の選定が必要
  • アプリ用途詳細に応じたアプリケーションの構築

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